まちづくりセミナー

2021年3月3日
by | 倉根 明徳

【報告】第5回まちづくりセミナー「災害に強いまちづくり①」をアーカイブしました!

令和3年2月26日(金)に、第5回まちづくりセミナー「災害に強いまちづくり①」を開催しました。
当日の様子をアーカイブしましたので、是非ご覧いただくとともに、アンケートにも回答いただければ幸いです。(次回以降のテーマについても希望をお聞きします)

〇アーカイブ動画
https://youtu.be/iGOgtfu3QfQ

〇アンケートフォーム
https://forms.gle/hWCrrcjPpyB3sdbj7

〇セミナーレポート
①あいおいニッセイ同和損害保険株式会社/黒田真由子様(写真右)
「リアルタイム被害予測ウェブサイト【cmap】について」

 災害時に増える社内業務量を把握するために、エーオングループジャパン株式会社、横浜国立大学と共同で開発したシステムが【cmap】。しかし、災害による被害予想は社内だけではなく、多くの方に必要な情報だとお考えになり、無償で一般公開したそうです。
 セミナーの中では実際に操作している動画なども紹介されておりますが、台風、豪雨、地震の発生直後から、被災建物棟数、被災件数率を市区町村ごとに予測し、地図上に表示します。  このシステムは、自治体が災害時の体制を検討する上での参考になるだけではなく、一般の方が避難の準備をしたりする上でも参考になるものだと感じました。

②日本ユニシス株式会社/飯田大祐様
「IoTが貢献する災害対策案について」

 【cmap】は災害の被害予想のお話でしたが、日本ユニシスさんには災害の発生状況をIoTやデジタルデバイスを活用して把握するシステムについてお話をいただきました。
 「MUDENモニタリングサービス」は、斜面や法面、河川など、電源・電波の確保が難しい場所でも安定的な供給によるデータ通信を可能にし、状況の変化をモニタリングできるサービス。
 「まるっと点検」は、施設等では必須となる定期点検をセンサー、タブレット、スマートグラスを用いて省人化するだけでなく、現場状況を遠隔地へ映像でリアルタイムに共有することで、危険な点検場所での作業負担を減らしたり、遠隔から熟練作業員が指示をすることでOJTを通じた若手作業員への技術継承を可能にしたり、様々なメリットのあるサービス。
 最後の「災害ネット」は、災害時の情報収集や情報共有ができるシステムであり、意思決定やアクションのスピードアップが図れるサービスとなります。
 災害や施設の状況を把握することは、自治体や企業等にとって大変重要なことですが、コストもかかり難しい課題です。これらのサービスが今後の対応を考える上での参考になれば幸いです。 (一部、音声の途切れる箇所があります。申し訳ありませんがご了承ください。) 

③NHK長野放送局/有吉寛郎様
「命を救う災害報道 オール信州への取り組み」

 災害が発生した際、報道機関の役割のひとつは、正確な現状、今後の予測・注意点を伝え、住民の意識を災害に備えるモードに切り替えていただくこと。また、平常時にも過去の災害の記録等を伝えることで、次にくる災害に備えていただくこと。すなわち、報道機関は「情報で命を救う」ことをされているとお聞きしました。自分の行動を振り返り、報道機関の情報でどれだけ助けられたかを実感しました。

 以下、セミナー終了後に西村様より頂いたメッセージです。

 大規模災害の際、報道機関は「情報で命を救う」事を最大の使命に最新の被災状況や今後の予測に関する正確な情報を迅速に伝え、一刻も早い避難につなげようと努力しています。
 しかし災害は年々激しさを増し、大雨や地震で亡くなる方が跡を絶ちません。災害報道は命を守る行動につながっているのでしょうか。
 大雨の被災地でのアンケートでは「テレビやラジオの放送をきっかけに避難した人はわずかにとどまり「自分の身の回りに危険が迫ってから逃げる」「直接声をかけられてから避難した」という人が多くを占めました。
 災害の危険が迫っている事をいち早く実感し、より身近な形で避難を呼びかけるには?
 NHK長野では国や県と協力して主な河川の固定カメラの活用を見直して避難の呼びかけ方を検討したり地元のケーブルテレビと災害時に備えた協力について話し合ったりする取り組みを進めています。
 様々な力を結集し身近できめ細かい情報発信で命を守る「オール長野」の取り組みで大切な命や故郷を守っていきましょう。

 レポートは以上です。
 引き続き、まちづくりセミナーを開催していきますのでよろしくお願いします。希望するテーマ等があれば上記アンケートフォームからお送りください。
 

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