「駅まち空間検討会議」(第1回)を開催しました!
8月1日(木)に、しなの鉄道線沿線地域の「まちの質」「暮らしの質」を一層高めることを目的とした「駅まち空間検討会議」の第1回を開催しました!
しなの鉄道線沿線地域の「まちの質」「暮らしの質」を一層高めるため「駅まち空間検討会議」を開催します! (長野県HPプレスリリース)
UDC信州では、これまでもしなの鉄道線沿線の広域まちづくりについて検討を進めてきました。また、実践としても、しなの鉄道沿線地域の回遊性向上を目的に令和3年度より「上田市・千曲市 広域シェアサイクル社会実験」を両市と実施するなど行ってきました。
令和5年度には、沿線自治体及び鉄道事業者の皆さんとともに「しなの鉄道線沿線地域まちづくり勉強会」を開催してきました。昨年の勉強会や成果品のディスカッションブックについては以前の記事をご参照ください。
令和5年度の勉強会にて、しなの鉄道線沿線のまちづくりを広域的に議論する中で、駅および駅周辺の空間活用がテーマに挙げられていました。そこで、今年度より居心地の良い「駅まち空間」を検討すべく「駅まち空間検討会議」を開始いたしました。
※駅まち空間とは、駅や駅前広場と一体的に、周辺市街地との関係も踏まえ、必要な機能の配置を検討することが期待される空間のことで、近年、国土交通省が提唱しています。
第1回の会議では、UDC信州チーフコーディネーターの矢口による開会挨拶のあと、事務局からのイントロダクションを経て、参加メンバーからの自己紹介をじっくりと行いました。担当している業務以外に、この地域でどんな場所・空間が好きか、という点も話していただきました。
また、参加者からの自己紹介に続いて、この検討会議にてアドバイザーを頂く三牧浩也さん(UDCイニシアチブ理事/UDC信州副センター長)と、UDC田村での活動経験もお持ちの原裕介さん(千葉大学特任准教授)からも自己紹介をいただきました。
その後は、早稲田大学理工学術院創造理工学部の森本章倫教授より「近年の駅まち空間デザインの潮流」と題した基調講演をいただきました。森本先生は、国土交通省の駅まちデザイン検討会の検討委員も歴任されています。講演では駅まち空間について、近年のコンパクトシティ政策との関連や自動運転社会を見据えた次世代まちづくりへの対応で持つべき視点などを、国内外の事例を交えながら語っていただきました。
強調してお話しいただいたのは、さまざまなステークホルダーとビジョンを共有して合意を積み重ねていくことの大切さでした。森本先生が長らく関わっていらした宇都宮市のまちづくりのプロセスでは、画像や動画を活用して未来のまちのイメージを関係者や市民に共有しながら、関わる人々の意識を高めていく行為を積み重ねて、30年がかりでLRTの敷設や駅まち空間の整備が進んできたことを伺いました。お話しを伺って今回の検討会議でも、将来像の可視化も見据えた検討をしていきたいと感じました。
森本先生からは、沿線自治体や関連する事業者同士にて積極的に情報を共有し、うまくいったことを互いに活かすことが大事とも伺いました。今年度は5回ほどの検討会議を予定しています。参加者と議論を交わしながらうまくいったことの情報共有もしつつ、未来志向でこの会議を進めていきたいと考えています。