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大町市 |2019年度〜

信濃大町100人衆プロジェクト

中心市街地の再生に向けて、大町市の将来像を描く「未来ビジョン」の策定、及び策定に向けた公民学が連携するプラットフォームづくりを支援しています。

2021年11月3日
by | 征矢 悠

大町市中心市街地にぎわい社会実験レポート

【報告】

大町市の中心市街地再生に向けて、まちなかの様々な資源の活用による来街者の回遊性の向上や滞在空間の創出等について検証するため、大町市中心市街地にぎわい社会実験が令和3年10月22日(金)~10月24日(日)に行われました。簡単ではありますが、その様子をレポートしたいと思います。

この社会実験は、大町市役所の部局横断チーム(商工労政課、建設課、まちづくり交流課、福祉課、生涯学習課)が主体となって、まちなかの様々な地域資源を活用したコンテンツを設けることで、まちなかを訪れるきっかけを提供し、市民や来街者の行動にどんな変化が起こるのか、まちなかの回遊や滞在の実態をあぶりだす試みです。

北アルプス国際芸術祭が開催されていることもあり、3日間を通じて多くの方がまちなかを訪れており、いつもと違うまちなかを感じることができました。
まちなかの空き家や空き地の活用を図るシャッターオープンプロジェクトでは、9空き店舗と2空き地が地域内外のショッパーによって利活用され、個性的な様々な賑わいを生み、来街者の回遊を促していました。
また、信州大学の学生さんたちが作ったアーバンファニチャーがまちなかに配置され、肌寒い季節にもかかわらず、オープンスペースに滞在する人々の様子も見られました。

この社会実験では、まちなかの実態・効果を測るためにいくつかの調査を実施しています。
①歩行者通行量調査
まちなかの歩行者数や人の流れを把握するため、まちなかの13地点で、性別・方向別・時間別の歩行者数を計測。
歩行者数の通常時との比較はもちろんですが、メインストリート以外の道での人の流れなどの把握も行っています。
②まちなか滞留実態調査
来街者がどこでどう過ごしているのか把握するため、まちなかのオープンスペース7地点で、来街者の属性やアクティビティの種類、姿勢、滞在時間などを観察。
イベントとして活用された場所や周辺店舗と一体的に利用された場所もある一方で、なかなか活用されていない・認知されていない場所の存在も把握することができました。
③来街者アンケート調査
来街者の属性やまちなか利用実態を把握するため、来街者に対するアンケート調査を実施。
大町にどんな人がどんな目的でどのぐらい訪れているのか、また大町のまちなかについてどう考えているのか、来街者の視点で様々な意見を集約することができ、今後のまちなかを考えていくうえで、重要なヒントが得られました。

これらの調査結果を踏まえて、大町市のまちなかをどうしていきたいのか、中心市街地の未来ビジョン策定の材料として活用していきます。調査結果はまた改めて皆様に共有できればと思います。

この社会実験を通して、まちなかの実態が明らかになると同時に、まちの変化を感じることができました。運営スタッフからも、新しいアイデアや意見が出たりして、まちなかの可能性が少し見えたように思います。ちょっとしたまちの変化や気づきを市役所職員や地域の方に感じてもらい、まちなかの将来ありたい姿を考えるきっかけになってくれればと感じています。
この機運を活かして、議論を深めていければと思います!

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