【金沢市視察】シェアサイクル「まちのり」と広場等利活用社会実験「マチノバ」
【報告】
シェアサイクル「まちのり」と広場等利活用社会実験「マチノバ」の視察のため、シェアサイクル検討中の県内自治体職員と一緒に金沢市へ♪
「シェアサイクル」について
67ポート、500台の電動アシスト自転車が稼動する国内屈指のシェアサイクル「まちのり」スマホで会員登録するだけですぐに使えるシステム(対面でカードキーを発行してもらう方法もあり)はこれからの時代にピッタリですし、意外に坂の多い金沢の街も電動アシストで快適に回れました♪
運営者から導入コストやランニングコストなど、運営面の気になる部分を聞けたのが良かったですし、金沢市役所の担当者からは市内各所に設置されている「自転車通行指導帯」のお話を聞くことが出来ました。
自転車道や自転車専用通行帯とは異なる自転車通行指導帯。「自転車は車道の左側端を通行する」ことは知っていると思いますが、正直、交通量の多い道路や幅の狭い道路で車道を走っていると「車の邪魔になっているかな?」と思い、歩道を走ってしまうこともありますが、実はこの行為(車道と歩道を行き来する行為)が、自転車と歩行者、自転車と自動車が接触事故を起こす原因のひとつになっているとか。
金沢市では「自転車が通行する車道の左側端」を表示することで自転車を走りやすくするだけでなく、歩行者の安全を確保するという施策を進めているようで、実際に事故が激減しているそうです。この日も、平日にも関わらず多くの方が自転車(シェアサイクルに限らず)に乗っていました。関係性は定かではないと言っていましたが、市民の自転車利用が増えているのはこういった施策も関係していると感じました。
まちのり担当者が「金沢ではシェアサイクルは個人利用の公共交通という位置づけ」と仰っていましたが、まさに官民が一体となって自転車施策を進める好事例でした!金沢市の担当課が「歩ける環境推進課」という名前だったことも素敵だなーと思いました(^-^)
「マチノバ」について
「マチノバ・カナザワ」は、金沢市内のまちなかにある広場や公園、道路などの公共空間において、官民連携にもと日常的な利活用を促進し、まちに賑わいや憩いの場所を生み出して、地域の魅力や市民生活の豊かさを高めていくためのモデル事業。まず印象的だったのが、運営側が無理に頑張っていないこと。もちろんこれを実施するために各機関と大変な調整をしているのですが、あくまで「日常」をつくるのであって、「イベント」にはしないようにしているそうです。チラシをたくさん作って、メディアで発信して、出店者を募る、イベントでは当たり前ですが、これを日常的にやっていくのは大変です。ですので、みんなが無理をせず、続けられるようにするにはどうすればいいのか?をまさに実験していました。
平日ということもあり、全く賑わっていない会場もありました。ただ、それが現実であり、「ここでこの形でやると店も人も集まらない」という結果を得られるので、実験は成功と言えます。これを行政側も納得してやっていることが素晴らしいと思いました。夜になって、香林坊の会場(地下道)に行きましたが、お店はお酒も飲める珈琲店1店のみ。珈琲のテイクアウトはたくさんいましたが、なかなかお酒を飲んで行く人はいません。そんなとき、たまたま通りかかったのは金沢市の土木局長!私たちを見つけるなり座って飲み始める!笑その後も、金沢市の職員が通るたびに声をかけて、最終的には「賑わいの場」が生まれました♪
途中、16人?しかいない、市役所の局長さんが、4人も滞在して、若い職員や通りすがりの方とも楽しそうに会話をしていました。こういう市役所だからこそ、こんな社会実験ができるんだなと感じました。日帰りの忙しい視察でした、たくさんのことを得ました!長野県内でもいろいろ生み出していければと思います!